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ワードで英文フォント(半角)を使ってギリシャ文字や数式(数学用記号)を書く時のコツ

ワードの文章を、外国のPC(英語を基本とする)でも読むことができるように作成・入力する

 ここにはワードで英文フォント(半角)を使って記述する方法を書いています。
 ここに書いた方法以外に良い方法があれば、ぜひとも教えて下さい。

 PDFや画像を用いて、ワードで記述された内容を渡すのではなく、ワードの*.DOCファイルを、日本語が表示できないPCを持つ海外などの相手に、表示できる文章として渡す方法です。

 注意)文中に記述する場合は、フォントが統一されないという欠点があります。ただし「数式」や「化学式」等の記述には、むしろ正しい表示となる場合がおおく、全く問題になりません。


基本的な考え方

 海外のPCと同じフォントを使うようにすることが第一です。これを守ることができれば、相手のPCで、きちんと表示されます。すなわち、相手のPCに標準で装備されているフォントのみを使って書くことです。ウインドウズをOSとして使用しているPCであれば、一般的にはどの言語であっても標準で装備されているフォントがあります。そのフォントを使用します。
 ここに書いた方法で今まで特に問題もなく、また相手のPCでPDFファイルに変換しても文字化けは発生しません。
 なお最近のワードは文章データがunicodeで書かれているらしいのですが、このunicodeについてはよくわかりませんので、私はフォントを指定する方法でワードファイルを渡しています。

ワードの設定

 日本語のMSワードは、はっきり言って英語の文章記述作成には向いていません。アメリカで開発されたソフトなので、なんとなく一見して、英語の文章作成には優れているように見えますが、実際は非常に不親切で、かつ不便です。実は思わぬ所に日本語フォントが入ってしまう(※を参照)のです。このため、英語文章を渡すファイルを作成する際には、いくつかの初期設定をしておく必要があります。

※)例えば「...」のピリオド3つの連続を、日本語FEPを停止させて、半角で3回直接入力しても、日本語ワードでは、日本語フォントの三点リーダー「…」に自動的に変換されてしまいます。画面を見ていただけでは気がつきにくい(全角と半角が見分けにくい)ため、知らないうちに日本語フォントが入ってしまうのです。
 スペース「 」も同じです。全角と半角が、単なる空白だと見分けることがほぼ不可能です。ただしスペース記号については、ワードの設定「編集記号の表示/非表示」で、編集記号を「表示」にしておけば見分けることができるます。

 MSワードの設定で、日本語フォントをできるだけ除去する設定をします。この設定をして保存しても、日本語の文章作成には全く問題がないので、この設定をしておくことをお薦めします。まず知っておいていただきたい点は、日本語のMSワードは、日本語を絶対に使う設定になっています。この設定は外すことができません。このため、半角英数字(FEPを起動せずに直接キーボードの入力)だけを使っていても、日本語フォントが入り込みます。以下に具体的な設定方法を示します。

  1. 日本語と英数字用のフォントを異なるものを使うように設定する。これをするには、以下の2つの設定を行います。  
  2. オートコレクトで日本語フォントが入り込むのを防ぐ。例えば上記に書いたように、半角のピリオドを3つ連続して入力すると、自動的に日本語フォントの三点リーダーが入ってしまう。これを自動実行させないようにします。  

実際の書き方

 以下の留意点を守って書きます。

  1. 入力時には日本語FEPを起動させず、直接入力のみで文章を記述します。
  2. 標準的な欧米のフォント(外国のPCにフォントが標準装備されているもの)を使うようにします。標準的なフォントとしては、Times New Roman, Arial, Centuryがあります。またギリシャ文字や数式には、Symbolを使います。
  3. Times New Roman, Arial, Centuryによるアルファベットは、キーボートから直接入力します。Symbolではギリシャ文字は、キーボードで入力できますが、キーボードにない文字は、以下の方法で入力します。
  4. 蛇足だが、ギリシャ文字などの必要な部分のみをSymbolフォントで記述し、それ以外の文字はTimesなどのフォントで記述すること。フォントの指定範囲を間違えると、当然ながら文字化けしてしまう。
  5. ワードのコマンドである「tool−記号と特殊文字」は使用してはいけません。

おまけ1:Symbolフォントを使った数学記号

 数式はワードに装備されている数式エディターを使います。文章中の数式も、問題なく入れることができます。
 もちろんこの場合でもギリシャ文字や数式の記号は、半角のSymbolフォントを使います。全角を使ってはだめです。
 なおプライマイナスなどSymbolフォンの一覧表にあるものは、そのままシンボルフォントが使えますが、日本とは若干異なる表記をするものがあります。代表的なものを下記にまとめました。

 
  1. ニアリーイコール「≒」シンボルフォントでは、「」
  2. 「≧」シンボルフォントでは、「」
  3. 「≦」シンボルフォントでは、「」
  4. 約(およそ)はシンボルフォントでは、「」  
  5. primeはシンボルフォントでは、「」 (参考:もちろん、おわかりかと思いますが、フィートや分(min)で良く目にするプライムの事ですよ。間違っても似ているからと言ってアポストロフィなんて使わないでね。恥ずかしいからね。それとこの記号をダッシュなんで呼ばないでね、たぶん通じないから。)

おまけ2:擬似的に記述する方法

 シンボルフォントを使わなくても、擬似的に半角アルファベットで記述する方法もあります。正式ではありませんので、必ずしも相手がそれを理解してくれるとは限りませんが、相手がその式や単位を理解していれば、通じると思います。

 
  1. マイクロ(μ)は、「u」(アルファベット小文字のユーです)。例えばマイクロメートルだと、「um」です。

さらにおまけ:英語(日本語を使わない)のエクセルのセルデータに半角の「度(Degreeの上丸)」を表示させるフォント

 ここで使う度を示す上付丸のフォントは、半角できちんと上付の丸になるフォントで、フォントの種類を選びません。ですのでHTMLのこのWebでもきちんと表示されています。これがどの様なフォントかがよくわからないのですが、日本語を用いない英語のエクセルでは、これが使われています。僕はずっと何年も前からコピペで使っていましたが、未だにこのフォントの存在を知らない人がいるので、僕のフォントデータを公開します。下記に置いておきますので、下記のカギ括弧の中の半角の上丸をコピペして使ってください。そしてもしフォント名とか、詳細ががわかりましたら、メールで私に教えていただけると大変助かります。これを使えば、上付文字とか特殊記号の様に、日本語エクセル特有の操作をしなくとも、またシンボルフォントを使わなくても良いので、便利でしょ。もちろん摂氏の温度の時は、この後に「C」を付ければよいだけですよ。

 度(Degreeの上丸):エクセルで使う半角「˚」

 特にエクセルの「セルの書式設定」[表示形式]タブの「ユーザー定義」において、種類に「0˚」と入れておけば、ずっと使えます。なお秒を表す「"」は、二重引用符と同じ記号のため、ユーザー定義に入力できません。その場合は、ゼロに続けてアポストロフィを2回続けて入力します。すなわち「0''」です。
 勝手な想像ですが、primeやdouble primeに関しては、エクセルでは、セル内の文字について一つ一つフォントを指定できないため、仕方がないので下記のHTMLと同じように、アポストロフィーなどを使って、代用しているのではないかと思います。これらなら、どの様なフォントでも表示できるからだと思います。ワードで記述する場合はこの代用ルールは適用されずに、きちんとシンボルフォントが使われています。式等を明確に表示しなければなりませんから、当たり前ですが。

 蛇足かとは思いますが、HTMLの度分秒も置いておきます。HTMLはフォントがワードやエクセルとは異なるので、上記本文中(おまけをのぞく)に書いてきたこととは異なりますので、ご注意を。

 度(Degreeの上丸):HTMLで使われているもの「°」
 分(Degreeの上丸):HTMLで使われているもの「'」
 秒(Degreeの上丸):HTMLで使われているもの「"」

またもおまけ:チェックマークのフォント

 日本語のFEPを起動せずに、チェックマークをキーボード上から入力するには。(日本語のWinXPで、かつ日本語の106/109キーボードの場合)

 フォントを「Wingdings 2」にして、「Shift + P」でチェックマークのみのフォントとなります。このほか、「Shift + R」で四角枠付きのチェックマークとなります。

 これさえ覚えておけば、pdfファイルにアクロバットのタイプライターツールで直接文字入力をするときに、とても便利です。なにせPDFファイルって、各種の提出書類のフォーマットとして公開されている事が多く、そのような書類には多くのチェックを入れる記入部分がありますからねぇ。


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