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Gopher(内容によるファイル検索サービス)

<内容を手がかりに，Internet上をGopherでファイル名を検索するサービス>

Gopher（ゴーファー）について

　Gopherサービスは，接続したサーバーやリンクしているサーバーに蓄積されている膨大な情報（ファイル）を，種類や内容によって捜し出すことのできる検索サービスです．
　もともとGopherは，ミネソタ大学内の情報サービスシステムとして開発されたソフトウェアだったそうです．広いキャンパスに多くの学科を有するミネソタ大学が，学内のさまざまな情報を，学生や教授など大学内の誰でもが簡単に利用できるようにするため，開発されたそうです．このソフトウエアをインターネットで利用できるように改良したものが，我々が使おうとしているInternet Gopherです．
　Gopherサービスを使った検索を行うにはそれ専用のソフトウエアが必要でしたが，最近ではネットスケープナビゲーター等のようなＷＷＷブラウザーが，簡易的にその機能を内蔵するようになり，誰でも簡単に利用することができるようになってきました．
　Gopherサービスの特徴は，メニュー形式で検索ができるところにあります．特にネットスケープナビゲーターなどのブラウザーを用いてGopherサービスを利用するユーザーは，あたかも自分のコンピュータのハードディスク内を，ツリー形式のディレクトリーをたどっていくように，目的とする内谷を徐々に絞り込み，ほしい情報を特定していくことができます．
　Gopherサーバにアクセスして最初に表示されるメニューをホームメニューと呼びます．ホームメニューには，そのサーバに備わっている惰報の内容がメニュー番号とともに表示されます．このメニューはちょうど，図書館で丈献の分野や内容ごとに整理されている図書カードに例えることができます．このメニュー項目を次々と選択することで，どんどん下位の階層に入り込み，検索範囲を狭めていくのです．
　たとえば，砒素による地下水汚染というファイルを探す場合を考えてみましょう．このためには，まず「地下水」という項目を選び，次にその中から「汚染」を選んで，さらに「砒素」のメニューを選び……というように操作をしてゆきます．もちろんサーバーによっては「砒素」が先に来る場合もあるでしょう．
　Gopher サーバはカテゴリーごとに分かれていて，ゲームだけの Gopher サーバや宇宙関連の情報を集めた Gopher サーバ，教育関連惰報を持つ Gopher サーバなどさまざまなサーバがあります．

GopherのダイナミックリンクVERONlCA

　Gopher には VERONICA（Very　Easy　Rodent‐Oriented　Netwide　Index　to　Computerized　 Archives　の略）というサービスもあります．Veronica がある Gopher サーバであれば，キーワードを指定することで，そのサーバがリンクしているいろいろなGopher サーバに対して，ファイルがある場所の検索が行なえます．
　階層をたどって目的とするファイルがを探す時間がないときや，すぐに検索したいとき等に Veronica 機能を利用すれば，すぐに目的のファイルを探し出して，どこにあるのかメニューにして表示してくれます．使いこなせばとても便利な機能です．
　また Veronica のようにリンクしているすべての Gopher サーバを検索するのではなく，特定の範囲の Gopher サーバだけを検索する Jughead というサービスも提供されています．もちろんこちらの方が検索時間は短くなりますし，それだけ迷惑のかかる人たちが少なくなります．

(この文章は，株式会社アスキー発行のアスキームック「IIJ Internet Official Starter Kit」 (1995年5月27日発行) を参考にして作成しています．）